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トップページ > 法律のはなし > 製造物責任法(PL法)について

 平成六年(一九九四年)に、わが国でもようやく製造物責任法(PL法)が制定されました。

 テレビを見ていたら、突然テレビから火が出て火事になったとか、自動車のブレーキが突然きかなくなり大きな事故になった、などという例を、私たちは新聞などでときどき目にします。このような事故が起ったとき、被害者が、テレビや自動車のメーカーを相手に損害賠償の請求をするためには、この法律が出来るまではテレビの出火の原因や、自動車のブレーキがきかなかった原因について、欠陥の具体的な内容を主張し、かつ証明しなければなりませんでした。しかし、テレビや自動車の構造などについては、消費者は特別に専門的な知識を持っているわけではありません。そのような消費者に、テレビや自動車の構造上の知識を前提にして、どこに欠陥があったのかを明らかにせよ、というのは実際には不可能を強いることであり、現実にも、そのために消費者は泣き寝入りを余儀なくされていました。

 しかし、このようなことは、大量生産をしている大企業が、現実に欠陥品を販売しても、その責任を問われない、ということになり、きわめて不公平なことです。

 消費者がこのような不当な不利益を一受けるのを改めさせるための消費者運動が高まる中で、平成六年に製造物責任法(PL法)が制定されるに至ったものです。

 この法律でも、製品に欠陥があることは、消費者の側が主張しなければなりません。(第三条)。そして、その欠陥とは「製造物の特性」「その通常予見される使用形態」「製造業者が製造物を引き渡した時期」等を考慮して「その製造物が通常あるべき安全性を欠いている」場合をいう、とされています(第二条)。

 「欠陥」についてのこの条文の意義は大層難しい感じがしますが、少なくとも、従前のように消費者が製品のメカニズムを詳しく知らなければ裁判が出来ない、という事態は改められました。たとえば、テレビが火を出す、などということは、通常ではとうてい考えられないことであり、したがってそのことだけで「欠陥」があることになるでしょう。この法律も消費者の立場からすれば、十分とはいい切れませんが、それでも現代の消費社会にあっては、大いに役立たせることができるものです。

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